エレベーターを構成する部品の中でも、重要な部品の1つである「巻き上げ機」。そもそも巻き上げ機はどのような役目・働きがあるのでしょうか。こちらのページでは、巻き上げ機の働き・役目や、巻き上げ機に不具合が起こった場合、どのような危険性があるのかなどについて詳しくご紹介します。
エレベーターの巻き上げ機とは、エレベーターを動かすためのモーターや減速機、網車などの「駆動装置」を指し、いわばロープ式エレベーターの要とも言える部品です。エレベーターの法定耐用年数は17年と定められていますが、電動巻き上げ機は10年~15年ほどとも言われています。そのため、定期的なメンテナンスを行いながら、適切なタイミングでリニューアルが必要な部品のひとつとも言えます。
エレベーターのカゴ部分を動かすための重要な役割を担っています。エレベーターのカゴ部分の重さは約1トンとも言われており、エレベーターの利用者が安全に利用するためには、しっかり巻き上げ機の点検・メンテナンスを行う必要があります。巻き上げ機自体の耐用年数はエレベーターの法定耐用年数よりも短いので、リニューアル時期も考えながら管理をする必要があります。
巻き上げ機はエレベーターのカゴ部分を動かすための重要な役割を担っているため、万が一不具合が発生した場合はエレベーターの利用者が危険にさらされる可能性が高くなります。例えば、ブレーキの利きが悪くなることでカゴと床の間に段差が生じたり、異音、油漏れが発生したりするほか、閉じ込め事故に繋がる危険性もあります。
巻き上げ機を含む「全撤去リニューアル」「準撤去リニューアル」「制御リニューアル」でリニューアルを行う方法が一般的です。
全撤去はその名の通りエレベーターをすべて入れ替える方法で、準撤去リニューアル、制御リニューアルは巻き上げ機を含む必要な部品だけを交換する方法です。全撤去に比べて部分リニューアルは納期が短くなる場合もあります。特に、制御リニューアルは老朽化しやすい部分のみの交換となるため、費用を抑えて工期を短くできるのでおすすめです。
制御リニューアルと部分リニューアルの大きな違いは、必要な部品のみの交換か、最小限の部品だけを交換するかの違いです。制御リニューアルは巻き上げ機や制御盤、操作盤などの制御システムを中心に交換する方法なので、部分リニューアルに比べてよりコストを抑えられるだけでなく、工期も短く済むメリットがあります。
巻き上げ機は、エレベーターリニューアルのタイミングで必ずと言っていいほど交換が必要となる部品です。リニューアルのタイプによってはコストも工期も抑えられるため、リニューアルを検討している方は、リニューアル方法も併せて検討してみると良いでしょう。