独立系とメーカー系の違いは?

大きく2つに分けられるエレベーターリニューアル業者

エレベーターリニューアルの工事ができる業者には、大きく分けて「独立系」と「メーカー系」の2つがあります。独立系、メーカー系それぞれの特徴やコスト面、対応範囲についてご紹介します。

独立系エレベーターリニューアル業者の特徴

「独立系」は、メーカー系列に属さないメンテナンス会社を指します。基本的にはどのメーカーであっても、縛りなくメンテナンスやリニューアルの対応ができます。複数種類のエレベーターを管理している場合は、特に、管理しやすい特徴があります。

コスト面

独立系の業者は、メーカー系とは異なり「メンテナンス専門の企業」なので、エレベーターの開発費用などがかからず、コストを抑えることができます。そのため、メンテナンスの場合でも、リニューアルの場合でも、メーカー系に比べて安い金額で対応できる特徴があります。

対応範囲

エレベーターリニューアルを行う際に、悪くなっているのは主に制御盤など一部の部品が多いため、使える部分は残し、交換の必要がある劣化した部品だけを取り替える「準撤去」や「制御リニューアル」といった方法でリニューアルを行うことができるため、その分コストダウンも見込めます。

信頼性

エレベーターリニューアル業界では、1993年まではメーカー系の独占市場でしたが、独立系による訴訟を経て、メーカー系から独立系へ部品供給が行われるようになったという背景があります。リニューアルの歴史だけをみると、メーカー系の方が、歴史が長いことからブランド力では劣る場合もありますが、多くの実績を持つ独立系企業が多くあるのは事実です。

メーカー系エレベーターリニューアル業者の特徴

メーカー系エレベーターリニューアル業者は、主にエレベーターを製造している「メーカー系のメンテナンス会社」を指します。そのため、基本的は自社メーカーのエレベーターのみ対応しています。「三菱電機ビルソリューションズ」「日立ビルシステム」「フジテック」「東芝エレベータ」「フジテック」がエレベーターリニューアル会社の5大メーカーといわれています。

コスト面

メーカー系会社は、エレベーターの開発も行っています。そのため、エレベーターの開発費がメンテナンス費に上乗せされるので、独立系よりもコストが高くなる場合が多いです。また、認知度拡大のための広告費も重なることがあるため、比較的高くなりやすいといえるでしょう。

対応範囲

基本的に自社系列メーカーで製造したエレベーターのみとなり、油圧式エレベーターの場合は製造が終了していることから、「部分リニューアル」には対応ができないケースもあります。その場合は、エレベーターをまるごと入れ替える「フルリニューアル」をする選択することとなるので、費用が高くなることがあります。

信頼性

三菱電機ビルソリューションや日立ビルシステムなど、エレベーターを製造している5大メーカーはエレベーター製造の歴史も長くブランド力が高いという特徴があります。エレベーターの開発や製造には多くのコストが掛かるため、大手企業が中心となってきます。そのため、メーカー系列のメンテナンス会社にも大手メーカーの看板という信頼性が伴ってくる安心感があります。

エレベREサーチ編集チームまとめ

エレベーターリニューアルを行う際、独立系とメーカー系にはそれぞれ特徴があり、独立系はコスト重視の方、メーカー系はブランド力を重視の方におすすめと言えます。どちらがよいか迷った場合は、コスト面かブランド力どちらを重視するかを考えてみると良いでしょう。